企業法務弁護士 ドットコム

弁護士法人本田総合法律事務所

「地域の活性化には中小企業の発展が欠かせない」企業法務を通じて地元に貢献

富山県高岡市「弁護士法人本田総合法律事務所」の代表、本田隆慎弁護士に、事務所設立の経緯や企業法務への取り組みについて聞きました。地元に貢献するために弁護士になったという本田弁護士は、「地域の活性化には中小企業の発展が欠かせない」と話します。企業法務における弁護士の役割、企業が弁護士と顧問契約を結ぶメリットなど、企業と弁護士の関係性について話を伺いました。(富山県弁護士会所属)

弁護士法人本田総合法律事務所(富山県高岡市)本田隆慎弁護士_メイン画像
本田 隆慎弁護士
弁護士法人本田総合法律事務所
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インタビュー

中小企業の成長を支える法的サポート

事務所設立の経緯を教えてください。

弁護士登録から約2年、大阪と名古屋の法律事務所で経験を積み、その後、生まれ育った富山に戻り事務所を開設しました。「地元に貢献できる仕事がしたい」という理由で弁護士を志したので、富山で開業することは弁護士になる前から考えていました。

開設当初は私1人でしたが、徐々にスタッフが増え、弁護士3名と行政書士2名が所属する総合法律事務所になりました。現在は中小企業への法務サポートを中心に、富山の発展に貢献できるよう尽力しています。

事務所の理念を教えてください

「私たちは、あなたと共に、あなたのベストを見つけ出して、実現します。
私たちは、人と人とのつながりが、プラスのエネルギーを生み続ける社会を実現します。
私たちは、人との関りを通して自他ともに成長し、大きな幸せを追求し続けます」

この経営理念を基に、地域の方々と深いつながりを築き、最良の利益を実現するお手伝いをしています。

企業法務に注力している理由を教えてください。

私自身が法律事務所の経営者であるため、富山県中小企業家同友会などの経営者団体に所属して、経営の知識を深めたり、経営者の方々と交流を図ってきました。そうした中で、地域の活性化には中小企業の発展が不可欠であると感じました。

日本の企業の99%は中小企業であり、雇用の約7割は中小企業が提供しています。大手企業が少ない地方においては、雇用の創出や経済の活性化など、中小企業が担う役割は大きいといえます。そのため、中小企業の発展が地域の活性化には欠かせないのです。

中小企業の発展には、法務面でのサポートが極めて重要です。紛争の予防だけでなく、労務面でもコンプライアンスを徹底し、従業員、取引先、地域社会から信頼される存在になることが、企業の成長につながると信じています。

そのために、法務の観点から中小企業をサポートし、地域社会に貢献することを重要な目標と捉えています。

クライアントの要望を実現するために最善を尽くす

企業からの相談にはどのようなものがありますか。

日常的に発生する業務では、契約書のチェックが多いです。企業が取引を行う際に、契約の内容や法的な側面を確認することは非常に重要です。法的なトラブルを未然に防ぐために、契約書関連の相談には丁寧に対応しています。

トラブル対応では、残業代請求や不当解雇といった労務に関する相談が多いです。労働法を適切に守り、社員との円滑な関係を維持することが企業の成長につながりますので、適切な対応やアドバイスを心がけています。

「新入社員がどの部署に配属しても働いてくれない」「役員が自分勝手で社長の話を聞こうとしない」というような、法的な問題ではない相談を受けることもあります。そのような相談に対しても、「私ならこう考える」というアドバイスをして、少しでも役に立てるように努めています。

企業法務を手がける上で心がけていることはありますか。

経営者はときに、リスクを承知でチャレンジしなければならないときがあります。私自身も事務所を経営する立場ですので、経営者の気持ちがとてもわかります。ですから、クライアントの要望を尊重し、可能な限り実現させたいと思っています。

「こういうことをやりたい」という経営者の要望が、リスクの生じる内容だとしても、頭ごなしに否定することはありません。その企業の未来を考え、生じるリスクと得られるベネフィットを比較して、前向きな提案をするように心がけています。

弁護士と顧問契約を結ぶメリットにはどのようなものがありますか。

顧問契約のメリットは、常に相談できるという点です。通常、弁護士に相談する際には事前に予約を取り、弁護士事務所に訪れる必要があります。しかし、顧問契約を結んでいれば、ZoomやLINEのビデオ通話、電話などでいつでも弁護士と連絡を取り、相談できます。疑問や不安が生じた際にすぐに相談ができ、迅速に対応してもらえるという点は、企業にとって大きなメリットだと思います。

また、弁護士がクライアント企業を把握していることもメリットです。例えば、リスクを取って新たなビジネスに挑戦している企業と、保守的な経営をおこなっている企業では、必要とするアドバイスが異なります。弁護士は顧問契約を通じて、クライアント企業の歴史や業界の風習、経営者の人柄などを把握できるため、その企業に合わせたアドバイスを提供できます。

東京に事務所を開設し、富山にゆかりのある人や企業をサポートしたい

事務所の強みを教えてください。

当事務所の強みは、企業法務の経験値が高いことです。現在、40社以上の企業と顧問契約を結んでおり、企業法務における幅広い経験を積んでいます。これにより、さまざまな業界や法的課題に対応する能力を身につけ、クライアントのニーズに迅速かつ適切に対応できます。

また、当事務所の特長として、若い弁護士と行政書士が多く在籍している点があります。20代や30代のスタッフが中心のため、IT法務や発信者情報開示命令など、新たな法制度や規制に対する理解も深く、新しい分野にも迅速かつ柔軟に対応できることが強みです。

今後の展望を教えてください。

まずは富山市に支店を開設することを考えています。顧問先の半数近くが富山市に拠点を置いているため、富山市のクライアントとより密接な関係を築きたいという思いがあります。富山市に支店を持つことで、クライアントとの距離感が縮まり、より効果的なサポートを提供できると考えています。

できれば東京にも支店を開設したいと考えています。東京支店の設立は、単に東京の仕事を獲得したいという理由ではなく、富山に関わりのある人や企業に対するサポートを提供したいという思いからです。

例えば、東京で暮らしていて実家が富山にある方の相続の相談や、東京に支店を持つ富山の企業への支援など、富山に縁のある法律事務所として、東京近郊の方々に高品質な法的サービスを提供したいと考えています。

最後に、企業法務の問題で悩んでいる方にメッセージをお願いします。

悩みがある場合、早めに相談することが大切です。法的な問題は放置せず、早期に対処することが、将来のトラブルを防ぐ第一歩です。

また、弁護士の選択は非常に重要です。弁護士は個人個人で異なる専門性やアプローチを持っています。相性も大事になりますので、企業の社風や社長のキャラクターに合った弁護士を見つけるために、複数の弁護士と相談することをおすすめします。異なる弁護士の意見や提案を聞いて、最終的に信頼できる弁護士に依頼をしてください。

企業において法務面は軽視されがちですが、その重要性は言うまでもありません。法務の適切なサポートは、損失を防ぐだけでなく、長期的には利益を増加させることにもつながります。法務面をしっかりと整備することは、ビジネスの成長と安定に欠かせない要素です。

納得いくまで多くの弁護士と面談し、ビジネスを成長させる最良のパートナーを見つけてください。