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インタビュー
クライアントと共に成長していく
事務所設立の経緯を教えてください。
以前は大手法律事務所に勤めていました。有名企業からの依頼に携わったり、新聞に掲載されるような社会的関心度が高い案件を扱ったりして、仕事にやりがいを感じていました。しかし、次第に物足りなさを感じるようになったんです。
担当する案件の多くは、上司から割り当てられたものでした。また、規模が大きな案件は、複数の弁護士がチームを組んで対応するため、私自身がクライアントと接する機会は多くはありませんでした。
案件や企業の規模に関係なく、直接クライアントと関わりたい。小さな問題から大きな問題まで、クライアントと共に対処しながら、一緒に成長していけるような仕事がしたい。その思いから、独立を決意しました。
そして、同じ事務所に所属していた川﨑裕恭弁護士も独立を考えていると知り、2人で事務所を開設することにしたのです。
事務所の理念を教えてください。
リーガルサービスの質を絶対に落とさないことです。最善の解決策を提案し、最高のサポートを提供します。時には厳しい現実をクライアントに伝えることもあります。しかしそれは、最善の解決のためには必要なことだと考えています。
また、スピードを重視しています。速やかな対応は信頼関係を築く上で欠かせません。クライアントからの連絡にはすぐに返信し、即答できない場合には「少し時間をください」と伝えます。その一言があることがとても重要だと思います。
企業法務に注力する理由を教えてください。
前の事務所で企業法務を専門にしていました。独立してから個人案件も扱うようになりましたが、依頼の多くは企業案件です。
個人案件に比べて、企業案件は前向きな案件が多いと感じます。個人案件の場合、紛争が起きてからの相談が多いですが、私が扱っている企業案件は、クライアントと協力して事業の成功を目指すケースが多いです。クライアントをサポートし、企業の成長を共に目指すパートナーとして活動することにやりがいを感じます。
ベンチャー企業の支援に注力
企業案件では、どのような相談が寄せられますか?
日々の業務に関する相談から訴訟まで、相談内容は多岐にわたります。訴訟案件は同僚の川崎弁護士が担当し、私は契約書の作成や不動産系ファイナンスの取引、ベンチャー企業の資金調達などを中心に扱っています。
相談の中で特に多いのは、契約書に関するものです。「この契約書に潜在的なリスクはあるか?」「契約書の雛形に相手方がコメントをしているが、受け入れても問題ないか?」など、契約書の内容やリスクに関する相談があります。
得意としている業界はありますか?
特化している業界はありませんが、ベンチャー企業の法務サポートに注力しています。渋谷に事務所を開設したのも、渋谷がベンチャー企業のメッカだったことが大きな理由です。
事務所の所在地を選ぶ際に、裁判所に近い場所よりも、クライアントが利用しやすい場所を選びました。このことが、個人のクライアントだけでなく、ベンチャー企業からの依頼も増加させる一因となりました。
ベンチャー企業に対しては、どのようなサポートをしているのですか?
ベンチャー企業が新しいビジネスを立ち上げる際に、そのビジネスが法的に適切であるかどうかなど、法的規制や法令遵守に関するアドバイスを提供しています。また、社内規定の作成や契約書作成、労務・コンプライアンス体制構築のサポートなどもおこなっています。
ベンチャー企業が成長し、資金調達が必要になった段階では、投資契約書の作成やレビューなど、エンジェル投資家やベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達に関するサポートをします。
上場を検討するベンチャー企業に対しては、社内の法務体制を整備し、必要な法的規定を作成、修正するなど、IPOの準備を支援します。
企業案件を手がける上で心がけていることはありますか?
クライアントの要求を正確に理解し、ニーズに合わせたサービスを迅速に提供することが重要だと考えています。
例えば、アドバイスを求められた際に、時間をかけて調査した回答を必要としているのか、即答できる範囲の回答で十分なのか、クライアントが何を求めているか正確に理解できなければ、適切なサポートはおこなえません。
コミュニケーションを通じて要求事項を正確に理解し、クライアントの期待に応えることを心がけています。
2人の弁護士が得意分野を活かして包括的にサポート
これまで携わった企業案件で印象に残っている案件を教えてください。
顧問契約を結んでいたシステム会社の契約トラブルを解決した事案が印象深いです。
クライアントは、取引先からシステム開発の依頼を受けていましたが、相手方の要求が頻繁に変更されるなどの理由から、契約に不安を感じていました。相談を受けた私は、追加の契約書の作成など、想定されるリスクへの対策を提案しました。
プロジェクトが進行する中で、クライアントの懸念が的中し、紛争が生じて相手方から訴訟を起こされました。しかし、事前の準備と対策のおかげで、裁判を有利に進めることができ、最終的にはクライアントの主張が100パーセント認められる勝利を収めました。
紛争が発生する前からの準備が役立ち、理想的な形で裁判を進めることができたケースとして印象に残っています。
企業法務における事務所の強みを教えてください。
企業法務の実績と経験が豊富な川崎弁護士と私の2人だけで対応している点が、強みだといえます。経験の浅い弁護士に仕事を任せることがないため、サービスの質を保ち、スピーディな対応が可能です。
また、必要最小限の人数で対応することにより、コストを抑えることができます。この費用効率の向上は、クライアントにとってメリットだと思います。
労務問題や紛争解決に関しては、川崎弁護士が専門的なアドバイスを提供し、日常的な業務や契約書のレビューなどは私が担当するという形で、各自が得意とする分野でクライアントのサポートをおこなっています。
企業が弁護士と顧問契約を結ぶメリットにはどのようなことがありますか?
気軽に相談できる法律の専門家が近くにいることが、大きなメリットだと思います。顧問弁護士がいれば、些細な疑問や不安、誰に相談したら良いのかわからない悩みなどを、電話やメールで質問して、すぐに回答を得られます。
企業に限らず、個人のお客様にもあることですが、「こんなことを弁護士に聞いてもいいのだろうか」と相談を躊躇したために、問題が深刻化してしまうケースがあります。気軽に相談できる弁護士が近くにいることで、そのような事態を回避できます。
最後に、企業法務の問題で悩んでいる方へメッセージをお願いします。
疑問や不安があれば、気軽に相談してください。どんなに些細なことでも、弁護士に相談することで問題がクリアになるはずです。
法律問題はビジネスに大きな影響を及ぼします。正しいアドバイスとサポートを受けて問題を乗り越えることが、企業の成長へと繋がります。
私は、クライアントと一緒に成長する関係を築きたいと思っています。一緒に解決策を見つけ、成功への道を進みましょう。